2020年1月27日に青森市へ出かけました。
青森ken民藝1月例会・『青森大学櫛引研まちなかゼミ・津軽の忍者は青森から始まった』にて、青森大学忍者部顧問・清川繁人先生の講義を、拝聴しました。
江戸時代に創業した大阪屋のお菓子「包み」を賞味でき、とても胸に残った講演なので、お伝えします。
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イルカと忍者のつながりとは?
日本で最初の忍者部を創設した清川繁人先生は、青森大学薬学部の教授です。
そして、20年も前から自然の風景や動植物の写真を撮り、その写真を授業にも活用されてきました。
さらに津軽海峡のイルカの生態を調査して、群れて泳ぐ写真も撮影。
全国からやってくる青森大学の学生さんに、青森県の特色をご指導されていらっしゃるのでしょう。
この日は、青森ken民藝1月例会・『青森大学櫛引研まちなかゼミ・津軽の忍者は青森から始まった』の講演会です。
会場は、青森市新町の青森商工会議所・1階のAOMORI STARTUP CENTER。
清川教授は、まず会場に集まったみなさんに問いかけられたのです。
なぜ、イルカが津軽海峡にやってくるか、ご存知ですか?
小学校の修学旅行で函館に行き、青函連絡船に乗船。
そのとき「イルカが見えるよ!」という歓声があがって、私もちらっと見たことがあるのですが、なぜと問われても、見当がつきませんでした。
ヒントは以下です。
- イルカが津軽海峡にくるのは、4~6月
- エサを求めて回遊している
- 6月が繁殖期
答え
イルカは、パートナーを探しに津軽海峡にやってくる!
イルカの婚活パーティの場が、津軽海峡だったとは!
6月には、平舘海峡に大群を見ることもできるそうです。
ドルフィンツアーも楽しいでしょうね。
しかし、東日本大震災以降、津軽海峡フェリーを利用するお客さんが激減。
赤字になってしまうと、フェリーを運航できなくなるかもしれません。
せっかく津軽海峡のイルカの群れと、自然の雄大さを知ってもらう機会なのに。
そんなときに、清川先生はテレビ番組「Youは何しにニッポンヘ」をたまたま見て、千葉県の忍者道場が外国人にとっても人気なことを知ります。
忍者!
季節を問わずに集客できる観光コンテンツかもしれない。
それから、こつこつと弘前藩の忍者「早道之者」について、研究されました。
そうしたら、弘前藩は藩日記などの資料が充実しているため、古文書などの文献がたくさんあったそうです。
目のつけどころが、すごいですね!
取材させて頂いたとき、清川先生が「地域貢献のために、早道之者たちを研究したのです」と語ってくれた言葉が、今回の講義でさらに納得できました。
早道之者たちが、現在の平内町の陣屋で、南部藩からの間者がこないかと見張っていたことなども、お話くださいました。
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御菓子司大阪屋の包み
弘前市からゼミ勉強会に参加したのは、私のほかに弘前忍者隊メンバーの福島由美さんでした。
由美さんが、みなさんに御菓子司大阪屋の「包み」のお菓子を披露してくれたんですよ。
寛永7年(1670)創業の大阪屋は、藩政時代のお菓子製法をかたくなに守る老舗。
まぼろしの銘菓「冬夏」を、ミニサイズにしたのが「包み」
もち米に和三盆を加えながら、カットして数か月も寝かせて、ふわっと軽く淡雪のような食感に仕上げる「冬夏」は、「大阪冬の陣 夏の陣を忘れるな」という歴史のたまもの。
大阪屋の祖先は戦国時代に大阪で商売して、徳川についた津軽公を頼り、弘前に移住したそうです。
甘さが際立つお菓子で、江戸時代からの人気スイーツをおいしく頂きました。
ゼミの定例会でちょうど私のお隣に座っていらしたのが、日本民藝協会・曾田秀明さんの奥様。
忍者屋敷の旧相馬家が、曾田夫人のご実家ですから、お目にかかれて感激です。
民藝研究の故・相馬貞三氏のお嬢さんで、やさしい微笑みの方でした。
出会いに感謝!
まとめ
青森大学・忍者部顧問清川先生の講義を受講することができました。
イルカ調査や忍者部顧問として、大活躍の教授です。
そして江戸時代における弘前藩の早道之者についての役割、とくに藩境の警護など、興味深いお話を聞くことができました。
弘前の忍者屋敷の保存が叶うと、うれしいですね。
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