つがる時空間

青森県弘前市を中心に弘前公園やねぷた、こぎん刺しを紹介

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【そらとぶこぎん創刊号】こぎん刺しの雑誌、できました

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年に一回、発行の「そらとぶこぎん」創刊号が津軽書房から発売されています。
待望の雑誌はシンプルな表紙で、中身は濃い!

発行・編集は鈴木真枝さん・石田舞子さん・小畑智恵さん。
特集ページには、こぎん刺しの再興を刺し手として支え続けた故・高橋寛子さんの情熱が描かれました。
「こぎんは後に残るものだから、『弘前の人がこんなものを刺したのか』と言われたくない」と、技術の向上と紋様の復元に努めた方。

私は『スタバdeこぎん』で刺していますが、きっちり美しくと思っても、なかなか布目を拾うのも大変です。こぎん刺しは、奇数の目を数えて様々なモドコを組み合わせることで、オリジナル作品にすることが可能。伝統的な魔除けの意味を込めたモドコもあります。

今や海外でも注目されるこぎん刺し。
後世まで残ることを見越して、生涯を復興に捧げた高橋寛子さんのような先輩がいたから、今日のこぎんブームとなったのでしょう。

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こぎん刺しを次世代へ・活字として残したい

編集長の鈴木真枝さんの思いが5月19日付けの東奥日報に載っていました。
「昭和から平成のこぎん刺しを次の世代に手渡すため、活字にして残したいと思い創刊しました。

こぎんを『かわいい』と興味を持った人にも、もう一歩踏み込んで歴史や津軽の風土を知ってもらえたら」
今号には、鈴木真枝さんが自身のお母様から、ゆずられたこぎんのバッグも掲載。しっとりとした情感にあふれたエッセイに感動します。

そらとぶこぎん

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2016年3月に鳴海要記念陶房館にて、石田昭子さんのコレクションが展示されました。
そのときの企画名が「宙とぶこぎん」で、こちらの雑誌の名前の元になったそうです。

80代の昭子さんが若かりしころに、津軽地方のあちらこちらをバスを乗り継いで訪ね歩き、蒐集した古作こぎん。
素晴らしい展示でした。

雑誌「そらとぶこぎん」編集には石田昭子さんのお孫さん・石田舞子さんのお名前も。
東京で長くライターとしてお仕事をされた舞子さんは、おばあさまの良き理解者であり、後継者です。

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藍の麻布に白い木綿糸で刺し綴る津軽こぎん刺しは、農民が畑で栽培した麻から繊維を取り出し、糸にして、織り上げた布にほどこします。

今では考えられないほどの手間と時間がかかりました。
麻布しか使用を許可されなかった藩政時代から、冬を暖かく過ごすための知恵として発達した、津軽地方にしかない技法です。

農家の主婦が厳冬に機織りをして、作り上げた麻布が家族みんなの衣となった時代。それは明治36年奥羽本線の開通まで続いたのでした。
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麻から糸にする。
すべてが手作業でした。

農家の娘が6歳頃から、針仕事を母親や祖母から習ったそうです。

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津軽こぎん刺しの文様を現在は紙に書いて製図しますが、明治のころは和紙が貴重なため、農家にはなかなか手に入りません。

当時の女性たちは図案を頭の中で組み立てて、こぎんを刺しました。

『そらとぶこぎん・こぎん刺しの雑誌、できました』
好評のため売り切れ続出でしたが、増刷するそうです。

県内書店とアマゾンで販売
フェイスブックページもあります。

そらとぶこぎん・フェイスブックページhttps://www.facebook.com/soratobukogin/ お問い合わせは、津軽書房 〒036-8332 弘前市亀甲町75番地
℡0172-33-1412
Fax0172-33-1748



2018年8月3日、更新しました。

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