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太宰治まなびの家・文学講座「津軽・斜陽の家・太宰治を生んだ地主貴族の光芒」

鎌田慧本

2022/01/04更新しました。

5月21日午後2時~3時に開催された弘前市太宰治まなびの家】文学講座。
鎌田慧著「津軽・斜陽の家『地主貴族』の光芒」をもとに、私がお話させていただきました。
拙い講話をお聞き下さった皆様、ありがとうございます!

弘前市にある太宰治学びの家で開催されている、『太宰治文学講座』について、お伝えします。

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太宰治文学講座

太宰治まなびの家

太宰治まなびの家

弘前市御幸町にある太宰治まなびの家は、太宰が旧制弘前高校時代に、下宿した古民家です。

旧藤田家住宅は下宿屋ではなく、太宰の親戚筋の家でした。

当時は日本酒や葡萄液の醸造元で、旧家だったそうです。

道路の拡張により取り壊れるところだった旧藤田家住宅は、市民の熱心な活動によって保全されることになりました。

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弘前ペンクラブが管理団体となって運営しています。

そして、月に1度のペースで文学講座を開催。

なんと私も登壇することになり、弘前市出身の鎌田慧著『津軽・斜陽の家』をテーマにお話をさせていただくことに!

太宰の生家・津島家は県下指折りの地主

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弘前ペンクラブ会長、齋藤三千政先生に助けてもらいながら1時間、お話をさせていただきました。

太宰治の文学や一生について解説した本は数多いのですが、鎌田慧著『津軽 斜陽の家 太宰治を生んだ地主貴族の光芒』は異色の一冊。

太宰の生家を軸に、当時の社会や津軽地方の歴史、そして小作人の暮らしについてページを割いた太宰論です。

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五所川原市にある斜陽館は太宰治の生家として、今や観光名所ですね。

津軽鉄道も人気で、海外からの個人旅行者も利用しています。

津軽鉄道は太宰の父や兄の文治が尽力した鉄道会社。

大地主であり、銀行も経営していた津島家の初代は古着屋や豆腐を商う農商でした。

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明治のころは北前船が運ぶ古布が津軽の農家にとぶように売れて、布嘉や津島家は蓄財し資本の元に。
そんな話もさせて頂きました。

三千政先生も『津軽・斜陽の家』に思い入れがあったようで、解説を書いた三浦雅士さんにもふれてくださいました。

そうなんです、この文庫本の解説は三浦雅士さんで、それがまた名文なんですよ。

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津軽 斜陽の家

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つい、うつむきかげんになってしまい、写真は目が閉じた感じに。
津軽・斜陽の家』には津軽において伝統的な雇用だった「借子(かれご)」についての記述があり戦前、11歳で働きに出た方の回想が載っています。

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それで、野良着について話し、目屋人形をそのとき皆さまに見ていただきました。

大地主の息子でなかったら、太宰治は作家として名を成すことができなかったかもしれませんね。
もちろん太宰治は文学修業をして、文豪となりました。

東京で暮らす年月は仲間にごちそうすることが多かったそうです。

それは金木の生家から潤沢な仕送りがあったから。

太宰は一度も就職したことがありませんでした。

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暮らしを支えた潤沢な資金は、実家が地主として米を農民に納めさせたから。

そういう点から考えると、太宰文学を支えたのは津軽の農民だったといえるのではないか。

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青森市から故・田中忠三郎先生の奥様が駆けつけてくれ、お花を頂きました。
「まあ、あなたが講演するとは! 空の上から田中忠三郎が喜んでいるわよ」と。
不肖の弟子はすっかりあがってしまい、しどろもどろになったところもありました。

ご来場くださった皆様、お聞き苦しい所があったことでしょう。ご勘弁を。

太宰治まなびの家・文学講座の予定

文学講座太宰治

太宰治文学講座は6月は桜桃忌のためお休みしますが、7月と8月、10月、11月、12月は開催が予定されております。
7月16日 阿保敏明氏
8月20日 舘田勝弘氏
10月15日 北畠京氏
11月19日 葛西千秋氏
12月17日 船木統紀子氏

いずれも午後2時~3時まで
会場は弘前市御幸町9番地35
お問い合わせ:0172-39-1134

入場は無料です。ぜひご見学ください 。

 

 

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