(2019年3月19日更新しました)
縄文時代から実用品として愛されてきた編み籠。
アケビ蔓や竹、藤の蔓などを材料に、すべて手作りのバスケタリー作家・工藤ぬいさんの作品展を見学しました。
大作からブローチの小物まで、緻密で美しい作品が多数ならんでうっとり。
藤田記念庭園・クラフト展『創作活動40周年 工藤ぬい 籠に魅せられて』をお伝えします。
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多彩な編み籠
どれほどの時間を費やして、制作したのだろう。
そんな気持ちで、作品を鑑賞しました。
私は若い頃、籐かごを編んだことがありますが、力の入れ加減が均一でないと形がゆがむんですね。
工藤ぬいさんの御作品は目がそろって、ほんと美しい。
津軽はかつて、収穫したリンゴを入れる手籠をネマガリダケで作っていました。
作り手は減っていますが、いまも生産されてインテリアとして根強い人気があります。
手籠のネマガリタケは、タケノコが伸びて竹になったもの。
アケビ蔓もそうですが、山野の自然植物から人が工夫して籠を作ってきました。
その歴史は縄文時代ですから、1万年はあるでしょう。
その伝統を守りつつ、新しい息吹を感じさせる工藤ぬいさんの作品です。
創作活動40周年の節目、会場にはお子さんたちの盛り花をはじめ、胡蝶蘭やバラなど花に彩られていました。
それにしても、編んで、組んで、巻く、ねじる、結ぶの手仕事で、無限の造詣を成せるものですね。
工藤ぬいさんは、NHK弘前文化センターなどで講師を務められたことがあるそうで、お弟子さんも多いのでしょう。
「奥が深い。新しい素材について考えたり、色糸な素材の組み合わせや染色も楽しみ。可能性は無限大」
工藤ぬいさん、会場に在廊なさって、見学者と気さくにお話されていました。
県展でなんども入選されているアーティスト。
実際の制作はデザインを描くことから始まるそうです。
うっとりと見入りました。
研鑽の月日が40年、時間を忘れて一心に編んだことでしょうね。
丁寧に丁寧に制作された作品は画像のほかにも、まだまだたくさんあって見応えがありました。
工藤ぬいさんのますますのご活躍を祈念いたします。
『籠に魅せられて』は藤田記念庭園・考古館2階ギャラリーにて、3月21日木曜日まで開催。
藤田記念庭園で前に、佐藤陽子さんのこぎん刺しも鑑賞しました。
弘前の手仕事は世界に誇れると思います。
まとめ
弘前公園ちかくの藤田記念庭園にて開催された「工藤ぬい 創作活動40周年記念 籠に魅せられて」を観ることができました。
ついたてや小さな籠やブローチまで、見惚れる作品がたくさん。
すてきな展示を有難うございます。
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