少し前に、五所川原市にある立佞武多(たちねぷた)の館に出かけました。
高さ23メートル、重さ19トンの巨大ねぷたを収納して、展示しています。
津軽地方のねぶた・ねぷた祭りは8月のまつりですが、立佞武多の館では一年中、「やってまれ」の興奮が伝わります。
2019年に製作された「かぐや」の幻想的な美しさをたっぷり堪能できる施設なので、紹介します。
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圧倒的な迫力
なにしろ大きい。
ビル群がほかにないせいか、すぐみつけることができます。
3基の大型ねぷたを収納して、地上7階地下一階です。
立佞武多は毎年、一基の新作が製作され、古いものは徐々に消えていきます。
【五所川原立佞武多祭り】2019 青森県五所川原市【全編】4K60P
こちらの施設には展示ブースのほか、製作スペースが設けられて2004年に建設されて開館。
駐車場も完備され、見学しやすいですね。
2019年8月の祭りのときは、たいへんに混んでいた立佞武多 の館です。
冬期は静かに、じっくり鑑賞する期間ですね。
入館料は展示室と美術館の共通券が、大人ひとり800円。
展示室のみは、600円です。
この日、私は家族と行きまして、展示室のみ見学。
2000円以上だと駐車場が無料になるので、グループや家族で行くと良いでしょう。
8月の祭りのとき下から見上げても、上部はよく見えませんが、立佞武多の館はエレベーターの7階まで上がると、詳細に鑑賞できました。
かぐや
7階に上がって、「かぐや」の丸みを帯びた顔を、けっこう間近に見ました。
細やかに針金で曲線を作って、紙をはり、彩色したのでしょう。
十二単の衣装もキレイですね。
どれほど手間を掛けたのでしょうか。
ため息がでます。
ところで、昭和30年ころまでは、針金でなく、細く削った竹を用いたとか。
200年以上の歴史があるねぷた祭り。
弘前では「弘前藩日記」に、殿様がご覧になったと記述されています。
江戸時代に「七夕まつり」のころの眠り流しの行事として、ねぷたが作られたという説もあるんですね。
青森ねぶたは8月2日~7日
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奥津軽の魅力
大地主や大店の商店主など富裕層が、競って 大きく製作させたそうです。
五所川原は商人の町。
1944年に焼けてしまいましたが、布嘉(ぬのが)御殿があり、当主の佐々木嘉太郎は一代で財を成した伝説の人物。
若いときは鰺ヶ沢の港に寄港した北前船の荷を担いで、五所川原まで運ぶと、農村の人々に売りさばいたのだそうです。
人気の商品は、上方で使い古された布。
木綿の布が当時は、とても貴重だったのですね。
また、太宰治の実家である津島家は大地主でした。
太宰治「思い出の蔵」は、立佞武多の館から近い場所にあります。
それにしても、大型ねぷたには津軽のじょっぱり精神が感じられますね。
明治の頃の大型ねぷたの設計図が発見され、最初は有志のみなさんで製作され、いまや大人気の立佞武多です。
大型スクリーンに祭りの様子と、津軽の四季が映し出され、わかりやすくまとめられているため、風光明媚な津軽の見どころを知ることができますね。
行きはエレベーターで7階まであがり、帰りはゆっくりスロープを歩くと、立佞武多の歴史も展示されています。
展望レストランやおみやげ売り場も充実して、ねぷた工房体験も予約すれば可能です。
〒037-0063 青森県五所川原市大町506-10 tel.0173-38-3232(代表)
五所川原市 立佞武多【たちねぷた】東北の祭り 2019.08.08
まとめ
立佞武多の館について紹介しました。
「やってまれ!やってまれ」
軽妙で威勢の良いかけ声が、耳にこだまする五所川原の立佞武多は、大型で迫力満点、そして細部もひじょうに作り込んで、見事です。
2020年の新作は歌舞伎の十八番「暫(しばらく)」だそうです。
すでに、ロウ引きがはじまっているそうで、出来上がりが楽しみ。
私は幻想的な「かぐや」が大好きなので、今夏もお祭りの時期がいまから待ち遠しいです。
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