仙台に編集部がある『みちのく春秋』は、東北の書き手に発表の場を提供してくれる文芸誌です。
年4回、エッセイや小説、評論をまとめた会誌を発行。
この度、青森市在住の青柳隼人さんが「浮島の灯り」自選作品集を、みちのく春秋叢書からご上梓されましたので、お伝えします。
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浮島の灯り
北狄(ほくてき)の同人である青柳隼人さんは小説『北の神話』で、第3回東奥文学大賞に輝いた、青森県在住の作家。
丹精な文章で男女や夫婦、あるいは親子の細やかな情愛を描いて定評があります。
浮島の灯りには、表題作の他8編の作品を収録。
- 蛍火の島
- ごめんどうをおかけしまして
- 他人家族
- 御神水
- 六年後、さらにその先まで
- 蓮池
- 双眼鏡
- シャンハイに降る雪
- 浮島の灯り
みちのく春秋や北狄に発表された作品を、青柳隼人さんはさらに推敲を重ねて、みちのく春秋叢書から発刊されました。
ご上梓おめでとうございます!
作品集はどの作品も胸に残る秀作。
私にどれかひとつを選べと言われても困るのですが、あえて申し上げると「ごめんどうをおかけしまして」が好きです。
老女が周囲を振り回し、最期は大往生のストーリーで、奥ゆかしい老女の人柄が偲ばれる作品なのです。
北狄(ほくてき)は昭和29年に創刊された歴史ある同人誌。
青柳さんは陸奥新報に『縄文の川』を1年間、連載され令和元年に青森文芸出版から発刊されています。
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みちのく春秋
総合文芸誌『みちのく春秋』は、図書館に寄贈されているので、閲覧することが可能です。
創刊から10周年を迎えました。
お陰様をもちまして「みちのく春秋」は創刊5周年を迎え、さらなる飛躍を求め、「みちのく文学賞」(内容は「みちのく短編小説大賞」)を創る活動を開始します。
『みちのく春秋』を発刊している本の館 亜礼母禮 | HOME
『浮島の灯り』や「みちのく春秋」のご注文は、上記のホームページお問い合わせからどうぞ。
仙台市の井上康さんが初代の編集長で、現在は髙橋道子さんが編集長です。
東北六県の書き手が、それぞれの視点で風土や歴史、そして東日本大震災を語っています。
第2回東奥文学賞の大賞に輝いた『北の神話』
地域医療のために奮闘する県職員の姿を描いた力作です。
Amazonに在庫がないときは、書店に注文すると購入が可能。
第2回の作品集は『早春の翼』田邊奈津子と、髙森美由紀さんの『雨やどり』が収録されています。
まとめ
青柳隼人さんの「浮島の灯り」発刊についてお伝えしました。
紙の本が売れないと言われる昨今ですが、文学は不滅!
私も寄稿しているので、図書館で「みちのく春秋」を読んで下さると、うれしいかぎりです。
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