新型コロナウィルスの拡大を防ぐために臨時休校となり、小中高生のみなさんは学校がお休みとなります。
そこで故・鈴木喜代春先生が書いた青森県の児童書を紹介します。
臨時の休みと春休みを合わせたら、1カ月以上もありますから、ふるさとを舞台にした本を読んでみませんか。
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十三湖のばば
鈴木喜代春先生は、田んぼアートで有名な青森県田舎館村の出身です。
1925年に生まれて、2016年に90歳でお亡くなりになりました。
「本は友だち」を合い言葉に、たくさんの児童書を世に送り出して200冊以上の著作があります。
青森県で小学校の教師をした後、東京都や千葉県で教師をして、校長先生も務められました。
十三湖のばば
読書感想文コンクールで、最優秀賞を受賞された小学生がいる本です。
海水と湖水が混じり合い、おいしいシジミ貝がとれる湖です。
しかし、かつて十三湖の村人たちは「腰切田(こしきりだ)」と呼ばれる、泥田に半身をうずめて農作業をしなければなりませんでした。
『日本の残酷物語』のなかにも取り上げられるほど、過酷だった米作り。
『十三湖のばば』は、おばあさんの回想から始まります。
10人以上の子どもを産み育てても、病気や用水路に落ちるなどして、次々と我が子を亡くした農家の主婦。
鈴木喜代春先生は実際に現地を取材して、古老の話を聞いて、書き上げました。
辛い環境にあっても、希望を失わなかった人間の姿が描かれています。
庶民の生活を描いた『日本残酷物語』はシリーズ5まであり、明治期から昭和までのさまざな暮らしぶりを紹介した本です。
大人向けで、庶民の歴史に関心がある方に、おすすめ。
おらは、岩木山になる!
じょっぱりの画家・奈良岡正夫物語と副題がついた一冊は、赤い表紙が青森ねぶた祭りです。
元気を与えてくれますね!
2004年、101歳で亡くなりました。
初入選が40歳という遅咲きの画家は、苦労の末に画業を成して、日本で指折りの芸術家になったのですね。
小学校高学年・中学生におすすめ
岩木山は、津軽地方のどこからでも眺めることができる霊峰です。
弘前公園の本丸 からは、殿様になった気分で岩木山を仰ぎ見ることができますね。
「おらは、岩木山になる!」は、大望を抱いた若き日の奈良岡画伯の苦闘を描いています。
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いのちの歌声
その昔、津軽の農村では、病院で診察を受けることが簡単でなかった時代があります。
- 医療費が高かった
- 医師が少なかった
- いまのように車がないため、患者を診療所に連れて行けなかった
『いのちの歌声 』はそんな大正時代、岩淵謙一という医師が貧乏な人を分け隔てなく、医療をほどこした物語。
岩淵謙一は実在したお医者さんで、車力町(しゃりきまち)で病院を経営していました。
貧しい人たちを救いたい。
いのちの大切さを訴えかける名著。
表紙は、鈴木喜代春先生のお顔です。
らくだ出版の全集シリーズに収められています。
まとめ
コロナウィルスの影響で学校がお休みになった児童・生徒のみなさんにおすすめしたい郷土に関する鈴木喜代春先生の本を紹介しました。
図書館にあるはずです。
ぜひ、お父さんやお母さんも読んでみてください。
あなたの知らない青森を、再発見できるでしょう。
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