4月27~29日に特別公開された「青い目の人形と青森」を見学しました。
弘前学院大学の外人宣教師館を会場に、100年近い前のセルロイドの人形8体が並べられています。
日米関係の改善を目的として1926年に日本にやってきた人形は1万2千体、そのうち青森には220体が届けられました。
でも、戦争が激しくなると「敵国のスパイ」として処分された人形は多くて、いまは9体が本県に残ります。
はじめて見学した洋館と青い目の人形についてお伝えします。
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クリスチャン棟梁が設計した美しい洋館
すてきな洋館!
弘前学院は1886年開設され、1889年に弘前女学院に改称されたミッションスクール。
私は市内の洋館巡りがすきですが、弘前学院外人宣教師館には初めて訪れました。
弘前は戦災に遭わなかったので、すてきな洋館がたくさん残っています。
教会や宣教師館、外国人教師館など保存されて、活用。
宣教師館の設計者は、クリスチャン棟梁の桜庭駒五郎と言われています。
見る角度によって洋館の雰囲気が変わります。
満開の桜とコラボした弘前学院外国人宣教師館です。
撮影した4月29日は、学生さんたちが案内して、丁寧な解説も。
見学料は無料でした。
人形の同窓会
人形にはすべて名前がついています。
ドレスは当時のままの子がいれば、手作りドレスの子も。
100年近い前の人形なので、セルロイドが剥げてしまった子もいます。
同大学の准教授・生島美和さんによると、今年4月に「青い目の人形」のことを地元紙で紹介したところ、青森市在住の女性が「亡くなった夫から預かっていた青い目の人形がある」との情報を寄せたという。
「処分を免れて残った人形として、青森では10体目。2010年代に入って見つかったケースとしては国内2例目で珍しい」と話す。
展示では津軽地方にある7体と今回見つかった人形の計8体を「外人宣教師館」で並べる。
「彼女たちの同窓会は92年ぶりになるのでは」と生島さん。「弘前を中心とした津軽地方に人形が多く残っている背景には、100年で40人という宣教師が滞在し、布教活動というより、地域に溶け込み欧米文化を伝えていたからなのでは」と話す。
参照元:https://hirosaki.keizai.biz/headline/1212/
館内には今回、見つかったロザリオを下げた赤いドレスの子について報じる新聞記事も展示。
愛称が「レイワ」ちゃん。
国の命令で焼かれそうになったのですが、その寸前で助け出されたレイワちゃん。
平和を願う、青い目の人形同窓会です。
さて、青い目の人形の返礼に日本からは市松人形が送られました。
青森県からは「青森睦子(あおもりむつこ)」と名付けられた黒髪の人形がアメリカへ。
パネル展示として、青森睦子さんを見ることができましたよ。やさしい顔立ちの日本人形はいまもアメリカに現存しているとか。
津軽で92年ぶりの同窓会となった展示です。
「久しぶりだねは!」
「おめも元気でいだが!」
92年も青森に暮しているので、津軽弁でそんな挨拶をしていそうな青い目の人形ですね。
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礼拝堂
パイプオルガンの荘厳な音色が耳に届き、礼拝堂も見学。
ステンドグラスが美しい。
校舎もすてきな大学でした。
聖愛高校と同じ系列の私学ですね。
本部は弘前市稔町13-1
この日は、学生さんたちが本当に親切に案内してくれました。
ありがとうございます。
まとめ
弘前学院大学で歴史的な青い目の人形展があり、そのもようを紹介しました。
苦難を乗り越えて、生き延びたアンティークドール。
学生のみなさんの丁寧な解説や案内も印象深く、国の重要文化財に指定されている洋館にもうっとりしました。
来年も展示されると、良いですね!
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